KLON Centaur 作製しました!
先日、依頼品の作製中に基板だけ作製して放置されていたCentaurを発掘しました…笑
実装しているパーツも結構良い物を使用していたので、これは勿体無いだろ…!ってことでケースに組み込みました。
今回は発掘した基板の組み込みってことで、ケースやノブもストックや眠らせていた物で頑張ることをコンセプトに作製します!
なお、自分用ですので、色々適当な面もあります…笑
KLON Centaurについて
KLON Centaurと言えば、言わずと知れたオーバードライブ系の名機として名高いエフェクターですね。
みんな大好きデジマートでも、こんな企画が組まれるほど様々なメーカーがクローンペダルを作製しています。
現在では生産されていないため、市場では非常に高値で取引されています。
Centaurは年代によってケースの色違いや、絵の有無など微妙な違いがあります。
よく見る分け方としては、
- FAX Only(ケンタウロスの絵とKLON社のFAX No.が記載)
- Long Tale(ケンタウロスの尻尾が長い)
- Short Tale(ケンタウロスの尻尾が短い)
- No Picture(絵なし)
でしょうか?
ケースの色もゴールドなのか、シルバーなのかも判断に使用されていますね。
古い順に並べていくと、
- ゴールドケースのFAX Only
- シルバーケースのFAX Only
- ゴールドケースのLong Tale
- シルバーケースのLong Tale
- ゴールドケースのShort Tale
- シルバーケースのShort Tale
- ゴールドケースの絵なし
- シルバーケースの絵なし
になります。
ゴールドケースのFAX Onlyなどは30万越えのようですね…笑
ゴールドケースのLong Tale
ゴールドケースのShort Tale
外見
作製したCentaurの外見はこんな感じにしました!
- ケース
- ノブ
- LED
- アクリルオプション
EFFECT LAB オリジナルケースを使用しています。
このケースは板金を折り曲げることで作製しました。
以前、オリジナルエフェクターを作製した際の予備として眠らせていたケースです。
以前ネットで見かけ、面白そうだったので試しに購入したノブを使用しています。
このノブは意図しない位置の変化を防ぐため、操作するときは外周を持ち上げて回す必要があります。
持ち上げずに回すと、外周が空転しノブの位置が変化しません。
LEDは青色を使用しています。
アクリル板を乗せる関係で、普段よりも少し明るく光るようにしております。
アクリルオプション
アクリル板への文字や絵の追加は手彫りで行なっているため、今回はCentaurに合わせてデザインしてみました。
オンの際に青く光るケンタウロスがポイントです笑
ちなみに、Dのノブだけ異様に高い位置で固定していのは、ポットがストックの中から見つからなかったです…
近場に買いに行ったところ、シャフトが長いものしかなく、妥協しました…笑
そうそうありませんが、ポットが壊れた時にでも変えようと思います笑
内部
基板はこんな感じに仕上がっています。
- 基板
- 抵抗
- コンデンサ
- オペアンプ
- ダイオード
- 配線材
現在は販売されていませんが、以前よりお世話になっていたお店の基板を使用しています。
Centaurは一般的な歪み物の回路と比較すると、相当複雑な回路になっています。
そのため、Point to Pointで配線するのが非常に手間でして、手抜きするためにもこの基板を購入しました。
DALE社の金属皮膜抵抗を使用しています。
この抵抗はワイドレンジで癖がなく、すっきりした音になる傾向があります。
今回はアンプのブーストを目的としているため、こちらを採用しました。
本家Centaurでは基本カーボン抵抗、一部を金属皮膜抵抗にしているようです。
Mallory社のフィルムコンデンサを使用しました。
普段はWIMA社の赤いコンデンサを使用するのですが、多分余っていたからこちらを使用したと記憶しています…笑
本家CentaurではパナソニックのECQ-Vシリーズが使われていたようですが、こちらはもう生産完了になっています。
オペアンプには、本家Centaurと同じ、TL072CPを使用しています。
オペアンプは歪みの質感を左右するため、自分の環境に合わせて変更する予定です。
ここも本家Centaurで使われているとされているゲルマニウムダイオードの1N34を使用しています。
こちらも後々自分の環境や好みに合うように変更予定です。
今回はビンテージ配線材ではなく、オヤイデのオーディオ機器用内部配線材3398-22を使用しました。
この配線材は音の密度感を保ちつつ、バランスの良い出音になると思っています。
現行品なので、入手性もあるところが良いです笑
KLON Centaur(本物)の音
以前、KLON Centaurはゴールドのロングテイル、シルバーの絵なしを弾いたことがあります。
その時の感想は、
- Centaur単品での歪みは相当使いにくい
- アンプやエフェクターのブースト用だと最高に気持ち良く弾ける
- バッファがとても優秀
というものでした。
Centaur単品の歪みは、ゲインを上げていくとバリバリとした感じになっていきます。
このバリバリ感が、個人的に苦手なのもあってめっちゃ高いエフェクターなのに使いにくすぎない…?と思っていました。
しかし、アンプやエフェクターをブーストさせる目的でセッティングすると、途端に化けます!
音の美味しい部分だけをしっかりブーストさせつつ、元の音の傾向は壊さない、ブーストをしてくれます。
プロがこぞって使っているのもこの辺りが理由だなとすごく納得できましたね笑
また、Centaurは通すだけでも音が良くなると言われています。
これは、オンでもオフでもバッファ回路を通るためです。
BOSSのエフェクターを入れると音が変わるのと同じ理由ですね。
Centaurのバッファは非常に優秀で、通す前の音を邪魔することなく、ほんの少しだけ音を太くしてくれます。
また、後段のエフェクターのかかり方も良くなり、コーラスやディレイのかかり具合が最高に気持ち良くなります!
KLON Centaur(自作)の音
今回作製した自作Centaurも基本的には本家と似たような傾向になっていると感じています。
音としては、狙い通りゲインを上げてもスッキリ系の音で、ブースト向きな感じに仕上がりました。
しかし、今回使用した回路で作製した自作Centaurと本家Centaurを比べた人の多くは、本家の音とはそれなりに違うと結論になることが多いようです。
エフェクターの音は回路上のパーツだけでなく、配線材やケースの作り、ポットなど様々なパーツに影響を受けています。
自作界ではCentaurとLandGraffは本家と同じパーツを使っても再現できない!ともっぱら言われています笑
本家Centaurが数十万で取引されていることを考えると、それと同じような傾向や特徴を持つエフェクターを2万程度で作れれば上出来だと思っています。
あと、ケースも大きくないですしね!笑
ギャラリー
今回作製した Centaur の写真はギャラリーにもアップしています。
よければこちらもご覧ください!
KLON Centaur ギャラリー